【徹底比較】スパイラルフリーザーとトンネルフリーザー、違いは?自社に最適な一台を選ぶための全知識

食品の品質を維持し、生産効率を向上させるために不可欠な「急速凍結機」。その導入は、企業の未来を左右する重要な設備投資です。中でも代表的な方式である「スパイラルフリーザー」と「トンネルフリーザー」は、よく比較検討の対象となります。


「どちらが自社の工場や製品に合っているのか?」

「カタログスペックだけでは、判断が難しい…」


この記事では、そうしたお悩みを抱える担当者様・経営者様のために、両者の違いを7つの重要項目で徹底的に比較・解説します。この記事を読めば、貴社に最適な一台を選ぶための具体的な判断基準が明確になります。


そもそも、スパイラルフリーザーとは?

スパイラルフリーザーとは、製品を載せたコンベアが「螺旋(スパイラル)状」に上昇または下降しながら冷却庫内を通過する方式の急速凍結機です。


最大の特長は、コンベアを垂直方向に重ねることで、限られた床面積(省スペース)でも長い凍結時間を確保できる点にあります。


一方、トンネルフリーザーとは?

トンネルフリーザーとは、製品を載せたコンベアが「トンネル状」の冷却庫内を直線的に通過する方式の急速凍結機です。


その構造はシンプルで、大量の製品を水平方向に連続して処理することを得意としています。




【比較表あり】7つの重要項目で徹底比較!スパイラル vs トンネル

両者の特性を、設備導入を検討する上で特に重要な7つの項目で比較してみましょう。


① 設置面積(省スペース性)

これはスパイラルフリーザーが最も優れる点です。垂直方向にラインを構築するため、トンネルフリーザーの半分以下の床面積で同等の処理能力を発揮できるケースも少なくありません。既存工場の限られたスペースへの導入や、空いたスペースの有効活用を可能にします。


② 生産能力(処理量)

時間あたりの処理量だけで見れば、広大な設置面積を確保できる場合に限り、直進的で高速なトンネルフリーザーに軍配が上がることもあります。しかし、スパイラルフリーザーもコンベアの幅や段数を調整することで、極めて高い生産能力を実現可能です。


③ 製品品質(凍結の均一性)

スパイラルフリーザーは、庫内の隅々まで計算された均一な冷風を製品に吹き付けるため、高品質で凍結ムラの少ない仕上がりが期待できます。一方、トンネルフリーザーは長い庫内で冷気の当たり方に差が出やすく、製品によっては品質にバラつきが生じる可能性があります。


④ 汎用性(対応製品)

調理済み食品、パン、菓子、水産加工品など、形状やサイズが異なる製品を一つのラインで扱いたい場合、多品種生産への対応力はスパイラルフリーザーが圧倒的に有利です。


⑤ 導入コスト(イニシャルコスト)

複雑な螺旋構造を持つスパイラルフリーザーは、一般的にシンプルな構造のトンネルフリーザーよりも高価になる傾向があります。ただし、これはあくまで装置本体の価格。後述する長期的な視点での評価が重要です。


⑥ ランニングコスト(エネルギー効率)

近年のモデルは両者ともエネルギー効率が向上していますが、スパイラルフリーザーはコンパクトな庫内を効率よく冷却できるため、高い省エネ性能を発揮します。


⑦ メンテナンス性(洗浄のしやすさ)

構造がシンプルなトンネルフリーザーは、内部の洗浄や部品交換が比較的容易です。一方、スパイラルフリーザーは構造が複雑なため、メンテナンスには手間と時間がかかる傾向があります。この点は、メーカーのサポート体制や最新機種での改善点をチェックすることが不可欠です。



ケーススタディ:あなたの工場に最適なのはどっち?

ここまでの比較を踏まえ、どのような工場にどちらの方式が適しているか、具体的なケースで見てみましょう。


<スパイラルフリーザーがおすすめな工場>

工場の設置スペースが限られている

✅ 多品種の調理済み食品やパン、菓子などを扱っている

✅ 製品の凍結品質や見栄えを、他社との差別化要因にしたい

✅ 将来的な生産品目の変更にも柔軟に対応したい


<トンネルフリーザーが選択肢になる工場>

広大な設置スペースを確保できる

✅ カット野菜や魚の切り身など、単一の品種をとにかく大量に処理したい

✅ 天井高に制約があり、垂直方向の高さが取れない

✅ 導入の初期費用を可能な限り抑えたい



『装置選び』の先にある『価値』を。高岡冷機がお手伝いできること

ここまで、スパイラルフリーザーとトンネルフリーザーの比較を行ってきました。

しかし、最適な生産ラインの構築は、単に「どちらかの装置を選ぶ」だけで完結するものではありません。


本当に重要なのは、選んだフリーザーの前後にどのような搬送ラインを組み、工場全体の生産性をいかに最大化するかです。


私たち株式会社高岡冷機は、香川県で創業以来、半世紀以上にわたり冷凍技術と向き合ってきた専門家集団です。

私たちがご提供できるのは、単なる装置販売ではありません。


ワンストップソリューション:

スパイラルフリーザはもちろん、製品を投入するコンベア、搬出するライン、さらには冷凍物流倉庫や環境に配慮した自然冷媒システムまで。お客様のコールドチェーン全体を最適化するご提案が可能です。


創業70年以上の実績と提案力:

これまで数々のお客様の工場を見てきた経験から、カタログスペックだけでは見えない、お客様の製品や状況に合わせた最適なプランを導き出します。複雑なメンテナンスについても、長年のノウハウでしっかりとサポートいたします。


もし、貴社が本気で生産性の向上と高品質な冷凍の実現を目指しているのであれば、ぜひ一度、私たちにご相談ください。


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高岡冷機では、貴社の工場レイアウトや製品に合わせた最適な急速凍結ソリューションを無料でご提案いたします。