ツインタワースパイラルフリーザーとは?シングルとの使い分けと、処理量2倍以上が必要な工場の判断基準を専門業者が解説

はじめに

「生産量が増えてきたが、今のスパイラルフリーザー1基では追いつかなくなってきた」「ツインタワーという構成があると聞いたが、シングルと何が違うのか分からない」「片方をメンテナンスに出している間も生産を止めたくない」——スパイラルフリーザーの増強を検討している食品工場の担当者から、こうした相談が届くことがよくあります。

ツインタワースパイラルフリーザーは、スパイラルフリーザーを2基組み合わせた構成で、大量生産ラインや24時間稼働が必要なラインで多く採用されています。しかし「ツインにすれば解決する」と単純に考えると、コストや設置スペースの面で想定外の問題が起きることもあります。


今回は、ツインタワー構成のスパイラルフリーザーを多数施工してきた株式会社高岡冷機が、ツインタワーとシングルの違い・使い分けの判断基準・導入前に確認すべきポイントを解説します。



ツインタワースパイラルフリーザーとは

ツインタワースパイラルフリーザーとは、スパイラルフリーザーの塔(タワー)を2基を1つのユニットとして組み合わせた構成のことです。製品は入口から投入されると、1基目のタワーを通過した後に2基目のタワーへと搬送され、2基分の凍結時間を経て出口から排出されます。

シングルタワー1基と比較すると、同じフットプリント(床面積)でベルト長を2倍近く確保できるため、凍結時間の延長または処理量の増加が可能になります。外観上は2つの塔が並んでいるため「ツインタワー」と呼ばれます。



シングルとツインの違いを整理する

処理量・凍結時間の確保

シングルタワーでは確保できる処理量や凍結時間に限界があります。ツインタワーにすることでベルト全長が実質2倍近くになり、同じ処理量でより長い凍結時間を確保できる、または同じ凍結時間でより多くの処理量に対応できるようになります。


設置スペースの効率

同じ処理量を確保するためにシングルを2基並べる場合と比較すると、ツインタワーは設置スペースをコンパクトにまとめやすい構造です。工場の建屋に制約がある場合、ツインタワーの方が省スペースで大処理量を実現できるケースがあります。


冗長性(バックアップ機能)

ツインタワーを独立した2基として運用する設計の場合、片方のタワーをメンテナンスや洗浄のために停止しても、もう片方で生産を継続できます。この冗長性は、24時間・長時間稼働が求められるラインにとって大きなメリットです。



ツインタワーが選ばれる3つのケース

高岡冷機の施工実績をもとに、ツインタワー構成が選ばれる典型的なケースを3つご紹介します。


ケース①:処理量1,000Kg/H以上の大量生産ライン

トンカツ・メンチカツ・ハムカツ・餃子など、処理量1,000〜2,000Kg/H以上の大量生産ラインでは、シングルタワー1基での対応が難しいケースが多くなります。高岡冷機の実績でも、トンカツ凍結2,000Kg/H・メンチカツ凍結1,000Kg/H・ハムカツ凍結900Kg/Hなど、複数のアイテムでツインタワーが採用されています。


ケース②:24時間稼働・CIP洗浄サイクルへの対応

「21時間生産→CIP洗浄→蒸気殺菌」というサイクルで24時間稼働させる餃子凍結ラインのように、生産と洗浄のサイクルを一体で設計する場合にツインタワーが適しています。片方を洗浄・殺菌中にもう片方で生産できる運用設計が可能になります。


ケース③:設置高さに制約がある工場

天井が低く、シングルタワーの高さが制約に引っかかる工場では、ツインタワーで高さを抑えながら必要なベルト長を確保する設計が有効です。高岡冷機ではハムカツ凍結の案件で「高さがなかったので下入れ下出しでライン設計した」ツインタワーの施工実績があります。



ツインタワー導入前に確認すべきポイント

確認①:シングル2基とツインのどちらが適しているか

ツインタワーとシングル2基は、外見上似ていても運用上の性質が異なります。ツインタワーは一体設計で搬送が連続するため、片方だけを独立して運転する柔軟性はシングル2基より低くなる場合があります。冗長性を最大化したい場合はシングル2基の並列運用、省スペースと大処理量を優先する場合はツインタワーという選択になることが多いです。


確認②:設置スペースと搬送ラインとの接続

ツインタワーはシングル1基よりも設置面積が大きくなります。前後の搬送ラインや包装ラインとの接続、建屋の柱・壁との干渉も含めてレイアウトを事前に確認することが重要です。高岡冷機では建屋図面をもとに現地調査を行い、既存設備との干渉を避けたレイアウト設計に対応しています。


確認③:CIP洗浄・蒸気殺菌の運用設計

ツインタワーでCIP洗浄・蒸気殺菌を行う場合、2基同時に洗浄するのか、交互に洗浄するのかによって設備設計と運用スケジュールが変わります。生産計画と洗浄スケジュールをセットで設計することが、稼働率最大化のポイントです。


高岡冷機のツインタワー施工実績

高岡冷機はツインタワー構成のスパイラルフリーザーを多数施工しています。主な実績は以下の通りです。


  • トンカツ凍結ツインスパイラルフリーザー(2,000Kg/H)
  • メンチカツ凍結ツインスパイラルフリーザー(1,000Kg/H・CIP自動洗浄・蒸気殺菌付)
  • ハンバーグ凍結ツインスパイラルフリーザー(800Kg/H・CIP自動洗浄・蒸気殺菌付)
  • ハムカツ凍結ツインスパイラルフリーザー(900Kg/H・下入れ下出し設計・CIP自動洗浄付)
  • トレー入り餃子凍結ツインスパイラルフリーザー(1,000Kg/H・CIP自動洗浄・蒸気殺菌付)×2案件


いずれの案件も設計・製作・施工・試運転まで一貫して自社対応しています。設置スペースの制約や既存ラインとの接続など、個別の条件に応じた設計を行っています。


※施工実績:ツインタワースパイラルフリーザーの導入事例は導入実績ページよりご覧いただけます。



まとめ

ツインタワースパイラルフリーザーは、大量生産・長時間稼働・設置スペースの効率化という3つの課題を同時に解決できる構成です。一方で、シングル2基との使い分けや設置スペース・洗浄運用の設計など、導入前に確認すべきポイントも複数あります。

株式会社高岡冷機は、香川県観音寺市を拠点に、シングル・ツインを問わず設計・製作・施工・試運転・メンテナンスまでを一貫して対応しています。ツインタワーの導入を検討している方、シングルとの違いをもう少し詳しく聞きたいという方も、まずはお気軽にご相談ください。生産計画と設置環境をヒアリングした上で、最適な構成をご提案します。